ロビン・ウィリアムズの死
驚かされたのは、圧倒的な言及度。BBCのブレーキングニュースでも大きく取り上げられていて、ガザ侵攻やイラク空爆などと同じか、それ以上の扱いだった。
海外のガザ関係のツイッタータイムラインでも、言及率は非常に高く、このニュースが、ガザやイラクへの関心を吹き飛ばしたと嘆くものもちらほらあったくらい。
ロビン・ウィリアムズは、僕にとってはなによりも『ガープの世界』の俳優だった。この映画は、ジョージ・ロイ・ヒルが、アーウィングの素晴らしい世界を非常にうまく描いた傑作だが、暴走しがちなストーリーを、非常に微妙なバランスでよく生かす抑制した演技で、その後の彼のキャリアと比べても、自然さという点では、ここでの演技を超えるものはなかったかもしれないという気もしている。
勿論、グッド・モーニング・ヴェトナムで見せたような爆発的・圧倒的な表現力などもそれはそれで本当に魅力的で、大好きなのだけれど。
それにしても、サービス精神が高い気が利く心というのは、辛いんだろうなとも思う。
労働組合のデモに参加していたときの画像もでまわっていたが、そういう当たり前の左派としての活動もしていたことは、いかにも彼らしいなという感じがする。
それにしても、一昨年のトニー・スコット(クリムゾン・タイドなどの監督)といい、去年の、コリー・モンティスや今年のフィリップ・シーモア・ホフマンといい、まだいくらでも活躍できたいい俳優や映画の作り手が亡くなるというのは、あまりに残念すぎる。